こんにちは!
運動指導研究家の大塚聡(サミー大塚)です。
忘年会シーズンですが・・・
今年は自粛で例年のようなことはないのでしょうね。
とは言ってもオンライン飲み会で開催の方々もけっこういらっしゃいます。ランニング後の飲みすぎには気をつけましょう。
ということで今日はお酒についてです!(^^)!
お酒は太らない?
えっ!そうなの!
お酒のカロリーはエンプティーカロリー(空っぽのカロリー)と言われ、糖質やたんぱく質といった栄養素を含みません。
又、アルコールは熱となって身体から発散されやすく、肝臓ではアルコールを優先的に解毒して排泄しようという働きが起こります。
そんなことから、お酒は余分なカロリーを体脂肪として溜め込まない。「よってお酒は太らないのだ!」と言う説がありますが本当でしょうか。
本当だとしたら酒好きには嬉しいお話ですが、本日はこの件について解かりやすく検証していきましょう。
お酒はエンプティーカロリー

お酒は太らないという説はこの「エンプティーカロリー」が大きく関わっています。
確かに、アルコール自体のカロリーには栄養素が含まれてなく、体内に余計な体脂肪として蓄積されることはありません。
しかし、ビールや日本酒、ワインといった醸造酒には原料となる糖質等のカロリーが含まれます。
要するにエンプティーカロリーではない「中身のあるカロリー」も含まれているのです。
おおよそですが、ビールは30%、日本酒は20%、ワインは15%くらいが原料分のカロリーです。
例えばビール500mlのカロリーは約200kcalなので、原料分のカロリーは、その30%の60kcalくらいということになります。
つまりこの60kcalはエンプティーカロリーではないので、体内に蓄積する可能性があるということです。
参考までに日本酒一合のカロリーは約200kcalなので原料分は40kcalくらい。ワインは100mlで約80kcalなので原料分は12kcalくらいという感じです。
このように醸造酒にはエンプティーでないカロリーもあることを認識しておいて下さい。
それに対して、ウィスキー、ジン、ウォッカといった蒸留酒は全てエンプティーカロリーです。つまり、体内に蓄積する可能性のあるカロリーは0kcalということになります。
さて、ここまでの話を整理してみると
★ お酒を単にカロリーから見てみると、そのほとんどはエンプティーカロリーで体内に蓄積される可能性は少ない。
★ 醸造酒では原料分のカロリーはエンプティーではないが、その割合はあまり多くはない。
おおっ!ここまでの話だとやはり酒は太らないのか!
では次の話へまいりましょう。
お酒を飲むと体内ではどんなことが起きてるの?
解かりやすく簡単にお話しましょう。
肝臓がお酒を分解しにかかります。解毒といってもいいでしょう。
実は肝臓がお酒を分解しようとすればするほど、脂肪が分解されにくく、又脂肪を溜め込もうとする働きが生じます。
よって長期の飲酒は脂肪肝という事態を招くのです。
又、肝臓は体内のアルコールを優先的に分解しようと働き、他の栄養素の分解を後回しにしてしまうのです。
つまり、アルコールを優先的に分解するので、糖質や脂質が後回しにされ体脂肪として蓄積されやすくなるのです。
お酒を飲むと、肝臓でのアルコール分解過程で脂肪が蓄積されやすい状況が起こるということのようですね。
やっぱり太るのかあ~
おつまみに要注意!

お酒にはおつまみ、美味しい料理がつきもの。
お酒を飲むと太ると言われるのは、実はこの飲酒時の食べ物が一番影響があると言われています。
お酒を飲むとついつい食べてしまう。それも脂っこいものやカロリーの高いおつまみですね。
から揚げやアンコウの肝なんか旨いですよね。
飲んだあとのラーメンなんかも。
このようなパターンの飲酒はどう考えても太りますよね。
だからといって、おつまみ無しの飲酒は身体によくありません。
おつまみも考えて取りましょう。
お酒の席での食べ方が、太りやすい傾向にあるということかな。
結局お酒はどうなの?!
上記したことが客観的な事実です。
★ お酒は醸造酒の原料分以外はエンプティーカロリーなので余剰カロリーとして体内に蓄積されにくい。
★ 肝臓でアルコール分解をする時に脂肪が蓄積されやすい状態になる。
★ 肝臓はアルコールを優先的に分解しようとするので他の栄養素の分解が後回しになり余剰カロリーとなりやすい。
★ 飲酒時の食べ物がカロリーの高いものになりやすい。
こんな感じでしょうか。
ここから分かったことは「お酒は太るから」ということを肯定するとしたら、それはカロリーが高いからではなく、飲酒時の肝臓の働きや食べ方に要因があるということですね。
私の意見とすれば、お酒は太るとか太らない、ということではなく、その飲み方と言えるでしょう。
お酒自体が太る原因とは言えないかもしれませんが、飲酒を取り巻く状況が「健康を害する肥満の要因になっている」と言えるかも知れません。
やはり、お決まりのセリフですが「ほどほどに」ということになるんでしょうか。
ダイエットに関しては、お酒をやめてその分食べていたのでは意味がないことも判明しました。
(お酒は蓄積されるカロリーは少ないわけですから)
ただ、飲酒は肝臓に負担をかけることは紛れもない事実です。
太る、太らないということより、健康上、特に肝臓をいたわるためにも、お酒の飲み方には注意しましょう。
楽しいお酒をほどほどにってところがいいですね!(^^)!
サミー大塚(大塚聡)プロフィール 略歴
1986年~ 民間フィットネスクラブにて指導責任者、経営責任者として勤務 資 格人間科学(健康科学)修士 活 動健康関連事業、特に運動指導に重点をおいた活動に力を注いでいる。 スポーツ選手、学生、高齢者等多岐にわたり運動生理学に基盤をおいた安心で信頼のおける指導をモットーとしている。 主なメディア出演等 マラソン指導に関するもの その他 現在、東京都千代田区三番町にてパーソナルジム |